阿弭古(読み)あびこ

改訂新版 世界大百科事典 「阿弭古」の意味・わかりやすい解説

阿弭古 (あびこ)

日本古代の(かばね)の一つ。阿比古我孫,吾孫とも表記され,古くは朝廷内部に関係する職掌名であったものが,姓となり,また氏名にもなっている。《日本書紀》仁徳43年9月条に〈依網屯倉(よさみのみやけ)の阿弭古〉とみえる例からすると,畿内に置かれた屯倉(みやけ)のように朝廷と深い関係にある地方官に任ぜられる場合もあったともいわれている。阿弭古の語義は諸説あるが,りっぱな男子の意であるヒコ(比古,彦)に親しみをあらわす接頭語ア(吾,我)を冠したものか。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 佐伯

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む