阿毘達磨大毘婆沙論(読み)あびだつまだいびばしゃろん(その他表記)Abhidharma-mahāvibhāṣā-śāstra

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「阿毘達磨大毘婆沙論」の意味・わかりやすい解説

阿毘達磨大毘婆沙論
あびだつまだいびばしゃろん
Abhidharma-mahāvibhāṣā-śāstra

『発智 (ほっち) 論』の注釈書で,同じく8章より成る。「大毘婆沙論」ともいう。玄奘によるとカニシカ王の頃に,王の保護を得て 500人の阿羅漢などによって編纂されたというが,実際成立はこの王以後であったらしい。特に『発智論』以後の説一切有部思想発展を明らかに読取ることができ,部派仏教研究のうえできわめて重要。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android