阿波国徴古雑抄(読み)あわのくにちようこざつしよう

日本歴史地名大系 「阿波国徴古雑抄」の解説

阿波国徴古雑抄(徴古雑抄)
あわのくにちようこざつしよう

一冊 日本歴史地理学会編 大正二年刊

原本 国立国文学研究資料館史料

解説 徳島県小松島出身の古典学者小杉榲邨は幕末から明治にかけて筆写・抄録した自筆稿本を、種別国別に分類して「徴古雑抄」を編集した。この膨大な史料のうち阿波国の部は正編五冊・続編四四冊をなす。榲邨没後の大正二年に喜田貞吉が中心となり、日本歴史地理学会から正編を中心に主要部分が刊行された。九巻に分けられ、「昔阿波物語」「平島殿祖先並細川家三好家覚書」「蜂須賀治世記」「大坂陣有人帳」「益田豊後一件」など、古代から近世までの古文書・古記録・金石文・棟札などを収録、巻末に附録として徴古雑抄総目次と阿波国徴古雑抄続編総目録を載せる。阿波の歴史を研究するための不可欠の史料集で、とくに古代・中世史料がまとまっている点で重要である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「阿波国徴古雑抄」の意味・わかりやすい解説

阿波国徴古雑抄
あわのくにちょうこざっしょう

小杉榲邨編纂。正編5冊,続編 20冊。 1913年刊行。正編は,阿波国の古代から室町時代の古文書,続編は古記録,地誌などを収録した史料集。

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