阿漕塚(読み)あこぎづか

日本歴史地名大系 「阿漕塚」の解説

阿漕塚
あこぎづか

[現在地名]津市柳山津興 平治

通称平治へいじ町にあり、榎が茂った小さい塚の周りに石柵をめぐらし、四角の石柱一基があり、正面に「阿漕塚」、右側面に「天明二壬寅七月十六日建之」、左側面に「世話人岩田町清八、綿内町吉良兵衛、弓之町新五良」と陰刻がある。向かって左側に、三メートル近い自然石の表面を磨き、阿漕塚と横書した下に「月の夜の何を阿古木に鳴千鳥 芭蕉翁」と彫られる。背面に「此地太楽山上宮寺旧跡也、碑面東都雪中庵完来所書、文化十三年丙子仲春安濃津阿漕庵雁路建之」と刻銘がある。この句は芭蕉の句集にみられず、疑問視されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android