日本歴史地名大系 「阿漕浦」の解説
阿漕浦
あこぎがうら
津市橋南地域一帯の海岸の称で、現在はアコギウラというが、戦前まではアコギガウラの名で親しまれた。古くは阿漕が広域地名であり、その海岸名としての範囲も不明確であった。
日本三津の一として栄えた
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
津市橋南地域一帯の海岸の称で、現在はアコギウラというが、戦前まではアコギガウラの名で親しまれた。古くは阿漕が広域地名であり、その海岸名としての範囲も不明確であった。
日本三津の一として栄えた
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三重県中部、伊勢(いせ)湾岸の津海岸のうち、岩田川と相川との間の海浜。「あこぎうら」ともいう。南半分を御殿場浜ともいう。伊勢の海県立自然公園区域。長さ3キロメートルの遠浅の砂浜で、背後に松林が続き、潮干狩、海水浴、楯干(たてぼし)(網で囲んだ魚を手づかみにする津藩藤堂(とうどう)氏時代からの大名遊び)などで知られる海浜行楽地。冬はノリの好漁場となる。近くに阿漕平治(平次)(へいじ)の霊を祀(まつ)る阿漕塚がある。母孝行の貧しい漁夫平治が母の病を治すため、殺生禁断とされていた阿漕浦でヤガラという魚をとったため罰せられ、簀巻(すまき)にされて海に沈められたという物語は、謡曲、浄瑠璃(じょうるり)の題材となり、毎年8月15日に盛大な盆供養が営まれる。また観海(かんかい)流泳法の発祥の地といわれる。海岸の北端に津市営ヨットハーバーの伊勢湾海洋スポーツセンター、その近くに阿漕浦海浜公園がある。
[伊藤達雄]
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報
…そのほか神領の池や海が一般人に殺生禁断となったのは,神の贄(にえ)を取るためであった。たとえば伊勢の阿漕浦(あこぎうら)は伊勢神宮の供御を取るために禁断となり,これを犯すものは死をもって罰せられた。謡曲《阿漕(あこぎ)》はこれを物語っている。…
※「阿漕浦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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