改訂新版 世界大百科事典 「阿知女作法」の意味・わかりやすい解説
阿知女作法 (あじめのさほう)
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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…御神楽(みかぐら)で,儀式の始まる前その他重要なふしめふしめに唱えられる呪文のような歌詞の曲。〈あちめのさほう〉ともいう。本方(もとかた),末方(すえかた)の歌人各1人が〈あぢめ おおおお〉〈おけ〉を交互に唱える。笏拍子(しやくびようし)を打ち和琴が伴奏する。〈阿知女〉を呼び出しそれに答える形というが,〈阿知女〉は意味不明。海底の神阿度部磯良(あどめのいそら),天宇受売(あめのうずめ)等の諸説がある。…
…礒良は出現にあたり,顔の醜いのを隠すため,浄衣(じようえ)の袖を解いて顔を覆い,首に鼓をかけて細男舞を舞って現れたという。この話と宮廷の御神楽(みかぐら)の〈阿知女作法(あじめのさほう)〉を結びつけ,細男を御神楽のおりの〈才の男(ざいのおのこ)〉の転とする説もあるが,批判的見解が多い。現在奈良春日若宮の御祭(おんまつり)に出る細男は,浄衣・白覆面・烏帽子姿の者6人が1組で,鼓打ち2,笛吹き2,他の2人は無手で舞う。…
…以下の構成は,〈採物〉〈小前張(こさいばり)〉〈星〉という三つの違った傾向をもつ神楽歌のグループから成るが,ここで現行神楽歌一具(御神楽における神楽歌次第)を掲げる。(1)人長式の部 《神楽音取(かぐらのねとり)》《庭火》《阿知女作法(あじめのさほう)》。(2)採物の部 《問籍音取(もんじやくのねとり)》《榊(さかき)》《閑韓神(しずからかみ)》,《早韓神(はやからかみ)》(人長の舞あり)。…
※「阿知女作法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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