阿蘇郷
あそごう
「和名抄」所載の郷。諸本とも訓を欠く。慶長一三年(一六〇八)一〇月二六日銘のある現山形市山寺立石寺根本中堂の鰐口に「羽州最上安曾郡成生庄宝珠山立石寺」とあること、また山形市千手堂の吉祥院文書に「出羽国村山郡成生庄阿蘇郷天台宗円満寺」とあることなどから、千手堂から山寺にかけての地域、山形市の北部地域、立谷川流域一帯で山寺方面まで含むとみられる。
阿蘇郷
あそごう
「和名抄」高山寺本は「阿曾」、「筑紫風土記」は「閼宗」につくる。東急本国郡部では郡名に「阿曾」と訓を付す。阿蘇五岳の北の黒川水系に属する阿蘇谷一帯(現阿蘇郡一の宮町・阿蘇町)に比定され、おそらく阿蘇郡家の所在郷であったろう。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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