日本大百科全書(ニッポニカ) 「降雨計」の意味・わかりやすい解説
降雨計
こううけい
雨量や雨の強さなどを測る器械を、いろいろ組み合わせた複合測器。自記雨量計と降雨強度計と感雨器を一組にした降雨計がよく用いられる。気象庁型の降雨計では0.5ミリメートル刻みで記録する自記雨量計を使用する。降雨強度計は雨水を細い管を通して落下させ、水滴の大きさが降水量で0.0083ミリメートルになるよう設計されている。1分間に滴下した水滴の数をカウントし、1時間当りの降水量に引き直した値が記録される。感雨器は、絶縁物でつくった板の上に0.5ミリメートルくらいの間隔で線状の電極を並べたものである。雨滴や雪片で電極間がショートすることで降雨の有無が検知できる。板は、雨水がたまらないよう傾斜をもたせ、また、落下した水滴を速やかに蒸発させるため電気ヒーターで加熱する。寒地での使用に耐えられるよう、くふうが加えられている。
[篠原武次]