地面に降る雨(雨量)や雪などの量。たらいのような容器を水平に置き、その中にたまった水の深さで表す。気象観測では雨量計、雪量計を用いて降水量を測る。
降水量はミリメートルで表すが、国によってはインチを使う。1日分の降水量を日降水量(にちこうすいりょう)という。自記雨量計の観測では普通、夜半から次の夜半までの量を日降水量とするが、記録式でない雨量計のときは、観測時刻を決めて前24時間の降水量を求める。この時刻を日界(にっかい)とよぶ。雨や雪は降らない日のほうが多く、降っても大雨になるのはまれであるから、日降水量の度数を統計すると、降水量ゼロに山をもつ分布曲線になる。日降水量を積算した値を月降水量、年降水量などと名づける。目的によっては、1時間降水量とか10分間降水量が必要なこともある。短い時間の降水量は降水強度ともいわれる。地球全体での年平均降水量は約900ミリメートルと見積もられているが、世界の最多雨地といわれる北東インドのチェラプンジでは、年降水量の平均が1万0820ミリメートルで、2万6000ミリメートル以上も降った年がある。日本の年平均値は2000ミリメートル程度と推定されているが、屋久島(やくしま)では8000ミリメートルも降る所がある。24時間降水量の最大値としては1976年(昭和51)9月11日の台風第17号による、徳島県那賀(なか)川上流の日早(ひそう)で観測された1138ミリメートルである。
[篠原武次]
雨,雪,あられなどが空より降るとき,その水分の量をさしていう。その量は水の深さmmで表す。雪やあられなどの場合には,それを溶かして水にした場合の深さをいう。なお,雨だけの降水量を降雨量と呼ぶ。日本では0.5mm単位で観測している。まとまった雨というと20~30mm程度であり,集中豪雨となると短時間に数十mm~100mm降ることがある。日本の平均年降水量は1820mmであり,多雨地帯では年間に4656mmに達する(三重県尾鷲市)。最大の時間降水量は1982年7月23日午後7~8時,長崎県西彼杵郡長与町の187mmである。
執筆者:内田 英治
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
precipitation ,amount of precipitation
液相・固相を問わず,大気中から地上に落下したすべての形態の水の量のこと。一定の地点において,一定時間内に落下した水の量を水深(mm)で表す。降水高(height of precipitation)ともいう。雨は雨量計で測るから,少量の露・霜・霧なども含まれる。雪は秤型雪量計によって測り,融かして水とした場合の水深で表す。雪は軽いため地物の影響を受けやすく,その分布も局地性が大きい。山地の降水量の精度が平地に比べて劣る一因は,雪量の観測が不十分な点にある。
執筆者:榧根 勇・田中 博
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… 気候は大気の総合状態であるが,形や大きさを直接測ることはできない。そこで通常は気候を気象測器で観測できる,日射,気温,湿度,降水量,気圧,風などの気候要素に分けて,それぞれの長年の平均値をとり,それらを組み合わせるのが普通の方法である。平均をする期間はあまり長くとると,その間連続して観測資料がある地点が少なくなるばかりでなく,気候変動の影響が加わるので,世界気象機関(WMO)の取決めにしたがって,現在は国内については1951年から80年までの30年間を用いている。…
※「降水量」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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