限界変形率(読み)げんかいへんけいりつ(その他表記)marginal rate of transformation

改訂新版 世界大百科事典 「限界変形率」の意味・わかりやすい解説

限界変形率 (げんかいへんけいりつ)
marginal rate of transformation

資源制約のある一つの経済複数生産物を生産している場合,一つの生産物(X)の生産量を1単位減らせば,その結果不要になった資源(生産要素)を使って,別の生産物(Y)の生産を増加させることができる。このとき,Yの生産の増加分をXYに対する限界変形率と呼ぶ。したがって限界変形率とは,経済全体でXの生産がYと比べてどの程度困難であるかを表す指標である。経済のすべての市場が完全競争的であるなら,限界変形率はX市場価格Yの市場価格の比率となり,経済全体で資源配分所得分配を通じてむだがないという意味での最適な状態が達成される。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 奥野

関連語をあわせて調べる

ユーラシア大陸、北アメリカ大陸北部に広く分布し、日本では北海道にエゾヒグマが生息する。成獣は体長2メートル以上、体重300キロにもなり、日本最大の陸生動物として知られる。雑食性で草や木の実、サケ、シ...

ヒグマの用語解説を読む