ようイオンこうかん
陽イオン交換
cation exchange
固体粒子の表面に保持されている陽イオンが,異なる陽イオンを含む溶液と接すると,保持されている陽イオンが溶液中の陽イオンと直ちに交換し,溶液中に現れる現象。土壌の陽イオン交換基の主体は,マイナス(負)荷電を提供する粘土鉱物と土壌有機物。粘土鉱物の陽イオン交換基は,同形置換に基づく一定荷電(溶液中の水素イオン濃度によらず一定の荷電を示す)と破壊原子価に基づく変異荷電(溶液中の水素イオン濃度によって変化する)によって提供される。土壌有機物の陽イオン交換基の大部分はカルボキシル基による変異荷電である。
執筆者:岡崎 正規
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の陽イオン交換の言及
【イオン交換】より
…水中の特定イオンの分離として着目され,純水の製造,廃液中からの有価イオンの回収,濃縮,糖液精製,アミノ酸,抗生物質等の精製,核燃料サイクルにおける分離等に利用されており,化学工学の一つの単位操作となっている。イオン交換は電気的に同種の,かつ等量のイオンの間で生じる現象であり,正電荷をもつイオンすなわち陽イオンを交換する場合を陽イオン交換,逆の場合を陰イオン交換という。イオン交換体は電解質溶液に不溶性の物質で,無機質または有機質の固体である場合と液体の物質の場合とがある。…
【土壌】より
…一方,炭素率の低いクローバーの茎葉を土壌中に入れると,微生物体をつくるのに必要な部分より余計の窒素はNH4+として放出され,作物に利用されるようになる(表2)。
【陽イオン交換】
土壌にKCl溶液を加えてろ過し,ろ液中を調べると,K+の量は減って他の陽イオンCa2+,H+などがろ液中に見いだされる(図4)。このように固体の表面に吸着されている陽イオンが溶液中の陽イオンと交換する過程を陽イオン交換という。…
※「陽イオン交換」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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