階統制(読み)かいとうせい(その他表記)hierarchy

翻訳|hierarchy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「階統制」の意味・わかりやすい解説

階統制
かいとうせい
hierarchy

上位,下位関係に整理し,序列づけられたピラミッド型の組織,秩序,個人的関係の連鎖をいう。社会科学上の概念として2つの系列に用いられる。 (1) 中世社会国王-領主-家臣-領民の関係にみられる権力関係の一形態をさす。支配=服従関係が価値の序列とみなされ,日本の農村にみられた身分階層制がその例である。 (2) 近代的巨大組織原理の一特徴をさす。この巨大組織は,職務の固定的分配と機能的分化,指揮命令系統の整序をその組織原理とし,職務のピラミッド型の体系を伴う。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の階統制の言及

【ヒエラルヒー】より

…一定の価値原理にもとづき,または一定の職能体系のなかで,人びとやこれに準じた対象が上下の序列関係に位置づけられ,ピラミッド型に組織された場合,この組織原理および実際に形成された組織体のことをいう。階統制,位階制,身分階層制などと訳されることが多い。たとえば天国の天使たちの間で序列上の地位が3段階に分かれるように,地上の世界で聖職者たちも,カトリックでは司教・司祭・助祭と,東方正教では主教・司祭・輔祭というように序列上の地位が分かれている。…

※「階統制」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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