隠し衣装(読み)カクシイショウ

デジタル大辞泉 「隠し衣装」の意味・読み・例文・類語

かくし‐いしょう〔‐イシヤウ〕【隠し衣装】

表は質素に、裏はぜいたくに仕立てた衣装江戸時代、天和3年(1683)の衣装法度が出てからのふうで、隠し紋・隠し裏などがある。
遊里に行くときなどに、よそに預けておいて途中で着替える衣装。
「恋の中の中の中宿より―の物好き」〈浮・俗つれづれ〉

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精選版 日本国語大辞典 「隠し衣装」の意味・読み・例文・類語

かくし‐いしょう‥イシャウ【隠衣装・隠衣裳】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 江戸時代、天和三年(一六八三)の衣装法度でぜいたくが戒められたため、表面を質素、地味にして、裏面を華美、ぜいたくにこしらえた衣装。隠し紋、隠し裏などがある。
    1. [初出の実例]「是みな色河原の太夫子共の隠(カク)し衣(ヰシャウ)替紋の極れり」(出典浮世草子・色里三所世帯(1688)上)
  3. 江戸時代、よそに預けておき、遊里に通う時などに、そこでひそかに着替えてゆく衣装。
    1. [初出の実例]「恋の中の中の中宿よりかくし衣(イシャウ)の物好」(出典:浮世草子・俗つれづれ(1695)二)

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