雑舎(読み)ゾウシャ

デジタル大辞泉 「雑舎」の意味・読み・例文・類語

ぞう‐しゃ〔ザフ‐〕【雑舎】

寝殿造りで、主殿後方に設け、炊事関係、使用人住居に使う建物勝手方

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「雑舎」の意味・読み・例文・類語

ぞう‐しゃザフ‥【雑舎】

  1. 〘 名詞 〙 寺院や住宅の主要でない建物。ふつう、北方に設け、炊事関係、雑具置場、使用人の住居などに使う。ざっしゃ。
    1. [初出の実例]「枇杷殿雑舎等立」(出典:御堂関白記‐寛弘六年(1009)一〇月一四日)
    2. 「今暁古市本城火事出来、女中方雑舎焼了」(出典:大乗院寺社雑事記‐明応二年(1493)閏四月一三日)
    3. 「雑舎 ザフシャ」(出典:明応本節用集(1496))

雑舎の補助注記

「下学集」「文明本節用集」「黒本本節用集」など古辞書では、むしろ「ざっしゃ」の訓がふつう。


ざっ‐しゃ【雑舎】

  1. 〘 名詞 〙 台所。勝手。〔文明本節用集(室町中)〕

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