難儀・難義(読み)なんぎ

精選版 日本国語大辞典 「難儀・難義」の意味・読み・例文・類語

なん‐ぎ【難儀・難義】

〘名〙
① たやすくその内容を解きあかすことのできないような事柄。わかりにくいことばや意味内容。
江談抄(1111頃)四「辰星古来難儀也。但見漢書曰。仲月之星也」
② (形動) 並のさまでなく、処理のむずかしいこと。一通りではいかないさま。一大事。重態。
太平記(14C後)五「宮は此事何れも難議也と思召て、敢て御返事も無りけるを」
③ (━する) 平易でない事柄に苦しみ悩むこと。苦労。困苦困窮。特に、「なんぎしている」などと、貧乏であることをもいう。
※太平記(14C後)二〇「路次の難儀(ナンキ)を顧て、此内侍をば今堅田と云所にぞ留め置れたりける」
④ (形動) わずらわしいこと。めんどうなさま。迷惑。
※看聞御記‐応永二八年(1395)三月二一日「七ケ日之間山徒警固申。武家人警固難儀之由山徒申云云」
⑤ 欠けていること。不十分なこと。欠点
随筆戴恩記(1644頃)上「乱世に、無事にすぐし給ひし名大将を、よはき所ありなどと申さんは、名歌に難儀を求るがごとし」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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