難経(読み)なんきょう

精選版 日本国語大辞典 「難経」の意味・読み・例文・類語

なんきょうナンキャウ【難経】

  1. 中国、周の医学書。秦越人著。むずかしい医学書やその他典籍のたとえに用いられることが多い。なんけい。
    1. [初出の実例]「人面瘡に貝母の事、此外難経などを見るに」(出典:浮世草子・風流曲三味線(1706)三)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「難経」の意味・わかりやすい解説

難経
なんぎょう
Nan-ching

『黄帝八十一難経』または『八十一難経』ともいわれる。中国古代の医書著者,成立年次ともに不詳であるが,後漢以後の作と考えられている。扁鵲の作とする説は根拠が乏しい。医学の基礎理論,鍼治療などの問題点を問答形式で 81編に記している。

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世界大百科事典(旧版)内の難経の言及

【扁鵲】より

…しかし同じ書の該当人物の伝にその記録がないことと彼らの生存年代が数百年にわたっていることから,扁鵲は実在の人物ではなくて数種の伝説をまとめたものであろうとか,山東地方にあった鳥の伝説が変化したものであろうなどの説がある。《難経(なんぎよう)》の撰者であるという説もあるが,それは彼の名声に仮託したものである。後世,名医の代名詞としても使われた。…

※「難経」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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