雨降らし(読み)あめふらし

精選版 日本国語大辞典 「雨降らし」の意味・読み・例文・類語

あめ‐ふらし【雨降・雨虎】

  1. 〘 名詞 〙
  2. アメフラシ科のナメクジ状の巻き貝。またはこの科に属する種類の総称。体は柔らかいが、外套膜中に退化的な殻をもつこともある。大きさはふつう二〇~三〇センチメートルで、頭部に二対の触角がある。北海道南部から本州四国、九州の沿岸にすんでいて、海藻を食べ、春に「うみぞうめん」と呼ばれる卵を産む。アメフラシをいじめると雨が降ったり、海がしけになるという言い伝えがある。うみしか。うみうさぎ。あめふり。ひょりじけ。うじこ。〔生物学語彙(1884)〕
  3. 薩摩国(鹿児島県西部)の山中にすみ、雨が降ると現われたという伝説上の虫。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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