雪沢村（読み）ゆきさわむら

日本歴史地名大系

雪沢村
ゆきさわむら

• 秋田県：大館市
• 雪沢村

[現在地名]大館市雪沢

秋田郡東部の山地を占め長木（ながき）川の上流域一帯。東は山越えに盛岡藩領鹿角（かづの）郡大地（だいち）村（現鹿角郡小坂町）、現在残る赤沢（あかさわ）・黒沢（くろさわ）・水沢（みずさわ）・小雪沢（こゆきさわ）・新沢（しんさわ）・牛沢（うしさわ）などの名が示すように、山あいの川に沿って小集落が点在する。享保一五年（一七三〇）の「六郡郡邑記」に「茂内村之支郷に候天和三亥年別村に成」とある。正保四年（一六四七）の出羽一国絵図には雪沢村の位置に重内屋敷（しげないやしき）が描かれている。

近世に入り開発が進み、長木川本支流域に集落が開け、「六郡郡邑記」によれば延宝六年（一六七八）に水沢村・石淵（いしぶち）村・籠谷（かごや）村・黒沢村・赤沢村が、同七年に二ッ屋（ふたつや）村がそれぞれ羽立となったほか、元禄一四年（一七〇一）には大館町枝郷の芦田子（あしだこ）・大茂内（おおしげない）の二ヵ村が加わり、その他の枝郷に中羽立（なかはだち）村・大明神（だいみようじん）村・新沢村・茂内屋敷（しげないやしき）村があった。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」