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だいち だいち Daichi

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知恵蔵2015の解説

だいち

2006年1月に鹿児島県種子島宇宙センターからH‐IIAロケットで打ち上げた日本の陸域観測技術衛星地球観測衛星の1つ。重さ約4tで軌道高度は約700km。可視光・近赤外領域を感知する光学センサーマイクロ波の反射を利用して地形などをとらえる合成開口レーダーを備えている。光学センサーは地上で2.5mの物体を見分ける高い分解能を持つ(米国のランドサットの分解能は30m、フランススポットは10m)。合成開口レーダーの分解能はやや落ちるが、マイクロ波は雲などに影響を受けず、昼夜を問わず、あらゆる天候での観測が可能になり、2万5000分の1の等高線付きの世界地図を容易に作ることができる。打ち上げ後起きたアジア各地の地震、津波、火山噴火などの映像を素早くとらえ、国際災害チャーター事務局や現地に詳しく情報を送っている。

(的川泰宣 宇宙航空研究開発機構宇宙教育センター長 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

だいち
だいち

宇宙航空研究開発機構(JAXA)により、2006年(平成18)1月にH-Aロケットで打ち上げられた陸域観測技術衛星。ALOS(エイロス)(Advanced Land Observing Satellite)ともよばれる。地図作成、地域観測、災害状況把握、資源調査などを目的とする。
 「だいち」は高度約690キロメートルの太陽同期準回帰軌道を軌道傾斜角約98度で、約99分かけて地球を周回している。大きさは6.2メートル×3.5メートル×4.0メートルで、打上げ時の質量は約4000キログラム。太陽電池パドルを展開すると22.2メートルになる。観測機器として以下の三つのセンサーをもつ。
(1)パンクロマチック立体視センサー(PRISM) 衛星直下と前方、後方の3点を同時に観測して標高など地表の立体的な地形データを読み取る。幅35キロメートルまたは70キロメートルを2.5メートルの地上分解能で観測する性能を有する。
(2)高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2) 可視(3波長)と近赤外線の計4波長で土地の表面の状態や利用状況を観測する。衛星直下で幅70キロメートルを10メートルの地上分解能で観測する性能を有する。
(3)フェーズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダー(PALSAR) Lバンドの電波を使った合成開口レーダーにより昼夜・天候によらず陸地を観測する。高分解能(地上分解能7メートル、幅40キロメートル)、広観測域(地上分解能100メートル、幅350キロメートル)、多偏波などの四つのモードがある。
 「だいち」は2万5000分の1の地図作成のほか、新潟県中越沖地震や四川大地震などの災害被害状況の観測などで活躍している。また2010年10月にJAXAとラムサール条約事務局は「だいち」を利用した湿地の調査に関する協力協定を結び、「だいち」画像を湿地の適正な開発・保全に役立てることになった。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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