水沢(読み)みずさわ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

水沢
みずさわ

岩手県南部,奥州市中部の旧市域。北上盆地の南部に位置する。中央を北上川が貫流する。 1954年水沢町と佐倉河村,真城村,姉体村,羽田村,黒石村の5村が合体して市制施行。 2006年江刺市,前沢町,胆沢町,衣川村と合体して奥州市となった。旧市名は水が豊富であることに由来。延暦 21 (802) 年坂上田村麻呂が蝦夷開拓の基地として胆沢城 (胆沢城跡は国の史跡) を築城した地で,江戸時代は伊達氏の家臣留守氏の城下町として発展し,高野長英後藤新平斎藤実らの逸材を輩出してきた。周辺は県下屈指の穀倉地帯で,米,リンゴなどを産出するほか,畜産や羽田を中心とする伝統的な鋳物工業も盛ん。 1899年観測を始めた国立天文台水沢観測所 (→緯度観測所 ) は,地球の極運動を調べる機関として有名。黒石寺 (こくせきじ) 蘇民祭,日高神社火防祭 (ひぶせまつり) などが知られ,高野長英記念館や旧宅 (国の史跡) がある。

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デジタル大辞泉の解説

すい‐たく【水沢】

水のあるさわ。水のたまっている湿地
「水内(みのち)は古代には一面の―であったろう」〈藤村千曲川のスケッチ

みずさわ〔みづさは〕【水沢】

岩手県南部、北上川沿岸にあった市。平成18年(2006)2月、江刺市・前沢町・胆沢(いさわ)町・衣川村と合併して奥州市となる。→奥州

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大辞林 第三版の解説

すいたく【水沢】

水のある沢さわ

みずさわ【水沢】

岩手県南部、奥州市の地名。北上盆地穀倉地帯の中心。緯度観測所(現国立天文台水沢観測所)・胆沢いざわ城趾がある。南部風鈴の産地。

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日本の地名がわかる事典の解説

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

水沢
みずさわ

岩手県中南部にあった旧市名(水沢市)。現在は奥州(おうしゅう)市の中央部東寄りを占める地域。1954年(昭和29)胆沢(いさわ)郡水沢町と佐倉河(さくらかわ)、真城(しんじょう)、姉体(あねたい)の3村、江刺(えさし)郡羽田(はだ)、黒石の2村が合併して市制施行。2006年(平成18)江刺市、胆沢郡前沢町(まえさわちょう)、胆沢町、衣川村(ころもがわむら)と合併して奥州市となった。旧市域の中央を北上(きたかみ)川が貫流する。JR東北本線、東北新幹線、国道4号、343号、397号、東北自動車道が通じ水沢インターチェンジがある。
 802年(延暦21)坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)が佐倉河に胆沢城を築き、奥羽平定の拠点となった。江戸時代は仙台藩領で、1629年(寛永6)以降明治維新まで伊達(だて)氏の家臣留守氏(るすうじ)の支配下に置かれた。
 北上川東部は丘陵地であるが、西部は扇状地で肥沃(ひよく)な農地をなし、水稲、ムギ、豆類、リンゴなどの栽培、酪農、畜産が行われる。南部鉄器の生産も盛ん。1899年(明治32)設置の緯度観測所は、現在は国立天文台水沢VLBI観測所となっている。国指定史跡に胆沢城跡、幕末の先覚者高野長英旧宅(たかのちょうえいきゅうたく)、国指定重要文化財に黒石寺(こくせきじ)の木造薬師如来坐像(にょらいざぞう)などがある。行事は裸祭りの黒石寺蘇民祭(そみんさい)、屋台囃子(ばやし)で有名な日高火防祭(ひだかひぶせまつり)などが知られる。高野長英、政治家の後藤新平、斎藤実(まこと)の生地で、それぞれ記念館がある。[金野一]
『『水沢市史』全6巻(1974~1981・水沢市)』

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精選版 日本国語大辞典の解説

すい‐たく【水沢】

〘名〙 水のたまった沢(さわ)。低地に水がたまり、水草が生えている湿地。
※経国集(827)一四・奉和漁歌〈滋野貞主〉「水沢畔蘆葉間、挐音遠去入江還」 〔史記‐淮陰侯伝〕

みず‐さわ みづさは【水沢】

[1] 〘名〙 水のたまったさわ。すいたく。
※太平記(14C後)一九「若難所に向て敵にかからば、水沢(みづサハ)に利を失て、敵却て機に乗るべし」
[2]
[一] 岩手県中南部の地名。北上盆地の中央部にある。江戸時代は伊達氏家臣留守氏一万六〇〇〇石の城下町。胆沢米・リンゴを生産。羽田(はだ)には伝統的な南部鉄器の工場がある。高野長英・後藤新平などの出身地で、胆沢城址(国史跡)・日高神社および国立天文台水沢観測センターがある。昭和二九年(一九五四)市制。
[二] 明治四年(一八七一)七月陸中・陸前国の一部にまたがって設置された一関県を、同年一二月に改称して成立した県。同八年に磐井県と改称され、同九年、宮城・岩手の両県に分割編入された。

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