雪沢金山跡(読み)ゆきさわきんざんあと

日本歴史地名大系 「雪沢金山跡」の解説

雪沢金山跡
ゆきさわきんざんあと

[現在地名]陸前高田市矢作町 雪沢

矢作やはぎ町の北東気仙けせん川支流雪沢川沿いの雪沢にある。雪沢愛宕神社別当斎藤家所蔵の由来書には天平年中(七二九―七四九)に初めて黄金が掘出されたとある。しかし発見の時期や採掘の時期等は不明。採掘の最盛期は文禄―慶長(一五九二―一六一五)期で、宝暦一一年(一七六一)の「気仙風土草」には文禄年間に金を多く掘出し、慶長元年頃には民家・商家など一千余軒が並び、数千人が居住していたと伝えると記す。安永二年(一七七三)の愛宕神社勧請由来(和田文書)によれば、愛宕神社の山麓より産金あり、文禄年間に盛んに採掘したとみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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