電力産業(読み)でんりょくさんぎょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「電力産業」の意味・わかりやすい解説

電力産業
でんりょくさんぎょう

電力生産,輸送して需要家に販売する事業。代表的な公益事業で,公共性が強く,一元的,広域的に運営する利点が大きいために,フランスイタリアなどのように資本主義国家でも国有化されている場合が多い。また,日本では,電気事業と呼ばれており,きわめて資本集約的な産業で,日本の9電力会社を例にみると固定資産が資産総額の 90%をこえている。日本においては,事業者には一般供給事業者 (9電力会社など) と卸供給事業者 (電源開発会社,共同発電会社,公営電気事業者) があるが,後者は電力を前者に卸売りするだけで,最終需要家に電力を直接販売することを認められているのは一般供給事業者だけである。また業界における9電力会社の比重は圧倒的に大きく,発電設備出力の 81%,販売電力量の 96%を9電力会社で占めている。

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