電気かみそり(読み)でんきかみそり(英語表記)shaver

翻訳|shaver

日本大百科全書(ニッポニカ) 「電気かみそり」の意味・わかりやすい解説

電気かみそり
でんきかみそり
shaver

ひげをそるための電気器具。小型モーターを利用した回転式と、電磁石または小型モーターを駆動源とし振動子を介して、往復運動に変える振動式との2種類がある。内刃と外刃とから構成され、外刃には多数小孔(こあな)または溝があり、これの内面に密着して内刃がある。内刃は高速で作動して、外刃の小孔から入ったひげを切断する。刃は円形で内刃が回転するものと、長方形で往復運動するものとがあるが、ひげそりの原理は同じである。外刃は板厚の薄いステンレス鋼のものと電鋳加工(ニッケル)のものとがあり、内刃は主としてステンレス鋼が使用されている。使用法が簡単で、水やせっけんなどを必要とせず、肌を傷つける心配もなく、安全にひげをそることができる。家庭用の電源を利用するもののほかに、乾電池を使用するものと蓄電池を使用するものとがある。蓄電池の組み込まれたものは充電によって繰り返し使用でき、旅行などの携帯に便利である。また、もみあげ、くせ毛などをカットするもみあげ刃付きや、婦人用など、いろいろの種類がある。なお、刃には精密な加工が施されており、変形すると使用できなくなるので、硬いものに当てないように注意が必要である。

[寺内利和]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「電気かみそり」の意味・わかりやすい解説

電気かみそり
でんきかみそり

ひげ剃り用の小型電動刃具。小型モーターを利用した回転式のものと,バイブレーター利用の振動式がある。多数の小孔をもつ固定した外刃と,これに密着して高速回転をする内刃とから成り,外刃の孔から入ったひげを切断する。 (→かみそり )

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世界大百科事典(旧版)内の電気かみそりの言及

【剃刀】より

…使い捨ての軽便かみそりは,安全かみそりの替刃の廃物利用から生まれたが,第2次大戦後とくに生産数量が伸び,近年は女性の顔そり用など種類も豊富である。
[電気かみそり]
 アメリカの退役軍人J.シックにより考案され,1931年に発売された。2枚の刃がバリカンのようにかみあってそるもので,刃の運動により往復式と回転式がある。…

※「電気かみそり」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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