精選版 日本国語大辞典 「電磁石」の意味・読み・例文・類語
でん‐じしゃく【電磁石】
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電流によって磁化する磁石のことで、永久磁石ということばに対して使われる。電流はそれの流れる導線の周囲に同心円状の磁場をつくる。この原理に基づいて、もっとも簡単に磁場を発生できるのが、ソレノイド(導線を多数回円筒状に巻いたコイル)である。この場合、長さをL、半径をr、単位長当りの巻数をn、電流をiとすると、ソレノイドの中点では軸方向に
エルステッドの磁場をつくることができる。しかしこの磁石での最高磁場はコイルの冷却をよくしても、たかだか0.5テスラ以下である。高い磁場を得るための電磁石は、鉄にコイルを巻いた、一つの閉じた磁気回路に空隙(くうげき)をつくり、磁束密度が連続であることを利用してその空隙に磁場を発生させるものである。このタイプの電磁石は、その特性および構造上から、鉄をその磁気誘導の飽和値以下(~2テスラ)で使用するワイス型と、構造にくふうを加え、飽和値から期待される以上の磁場をつくるビッター型とに分類される。ワイス型では磁気回路のもっとも磁束密度の大きいFe‐Co合金を用いることが多い。またビッター型では、磁極の円錐(えんすい)側面上にできる磁荷および内部に生ずる磁荷によって磁場をあげており、4~5テスラの磁場を発生させることができる。
また超伝導線でソレノイドコイルをつくることにより、液体ヘリウム温度で高磁場を発生することができる。これは超伝導磁石とよばれているが、これも電磁石の一種と考えることができる。
[安岡弘志]
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…【藪内 清】
[磁石の性質]
磁極をもつ物体,またそれが周囲につくるのと同様な磁場をつくり出す装置が磁石である。強磁性体(フェリ磁性体を含む)を用い磁化を保つようにしたものを永久磁石,導線でコイルをつくり,電流を流して磁場をつくり出すものを電磁石と呼ぶ。電磁石にはコイルの中に,強磁性体の心(磁心という)をもつものともたないものとがあり,磁心をもたないものを空心コイルとして電磁石と区別する場合もある。…
…イギリスの電気物理学者。世界で初めて電磁石を製作し,世界最初の電気関係学会と電気ジャーナルを作った。ウィッティントンに生まれ,父親は靴屋で,スタージャンも靴職人の修業をしたのち,砲兵隊に入った。…
※「電磁石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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