電気性眼炎(読み)でんきせいがんえんゆきめせつがんえん

家庭医学館 「電気性眼炎」の解説

でんきせいがんえんゆきめせつがんえん【電気性眼炎(雪目/雪眼炎) UV Keratitis】

[どんな病気か]
 強い紫外線を受けると皮膚は日焼けします。これが目におこった状態が電気性眼炎で、病名は溶接光やスキー冬山でおこることからきています。
[症状]
 角膜(かくまく)の上皮(じょうひ)が障害を受けて脱落するために、びまん性表層角膜炎(せいひょうそうかくまくえん)や上皮びらんを生じます。紫外線を浴びて数時間後に発症するので、たいてい夜中に激しい痛みと流涙(りゅうるい)がおこることになります。
 ふつう数日以内に治癒(ちゆ)し、後遺症(こういしょう)は残りませんが、痛みが強く目があけにくい間は、非常につらい思いをします。
[治療]
 角膜保護剤や感染予防の抗生物質の点眼が行なわれます。痛みを和らげるには眼帯が有効です。

出典 小学館家庭医学館について 情報

世界大百科事典(旧版)内の電気性眼炎の言及

【雪眼炎】より

…したがってスキーや雪山登山などでは,必ず保護眼鏡(サングラス)を用いるべきである。なお,アーク灯の使用時や溶接のときにも,紫外線によって同様の症状がおこるが,これは電気性眼炎electric ophthalmiaと呼ばれる。【南波 久斌】。…

※「電気性眼炎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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