電気発破(読み)でんきはっぱ(その他表記)electric blasting

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「電気発破」の意味・わかりやすい解説

電気発破
でんきはっぱ
electric blasting

電気雷管を使って行う発破。導火線発破に対する語。多くの装薬孔に同時に点火することができる。電気雷管は電気的に爆発させる装置 (点火装置) を内部に装着した雷管で,低圧電流通電と同時に直接起爆薬に点火する瞬発式と電気点火装置と起爆薬の間に延時薬を入れた遅発式とがある。遅発式には延時薬の延時秒時によりミリセコ雷管,デシセコ雷管,ハーフセコンド雷管などがあり,用途により使い分けられている。発破は爆薬に装填した雷管の脚線と発破器とを発破母線で結線して行う。使用する発破母線は,法規により,綿やゴムによる絶縁電線で長さは 30m以上 (炭鉱の長壁式切羽では 15m以上) のものと定められている。結線方式には,直列並列,直並列混合の3種があり,並列結線は直列よりも大きな電流を要する。最近は,耐水性がよく,斉発が可能で,時差による発破 (段発) が可能であるため,導火線発破より電気発破を使うことが多い。

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改訂新版 世界大百科事典 「電気発破」の意味・わかりやすい解説

電気発破 (でんきはっぱ)

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世界大百科事典(旧版)内の電気発破の言及

【電気雷管】より

…このほか,瞬発性のとくによい地震探鉱用電気雷管がある。 導火線と併用する工業雷管を用いる発破では導火線点火後逃げて来なければならなかったが,電気雷管を用いる電気発破ではそのような危険性がなく,多数発破が可能で,段発発破などの技術を採用できる。しかし,静電気や迷走電流,雷などによる不時の発火事故も経験され,とくに硝安油剤爆薬の普及によって静電気事故が増し,このため耐静電気雷管が開発され使われるようになってきた。…

※「電気発破」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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