化学辞典 第2版 「電流-電位曲線」の解説
電流-電位曲線
デンリュウデンイキョクセン
current-potential curve
電気化学測定において,電位規制のもとで電流を測定し,電位の関数として電流を記録した曲線をいう.逆に,電流規制のもとで電位を測定してこの曲線を得ることもある.曲線に表れる酸化波や還元波の形状を解析することで,試料物質の酸化還元挙動を定性的に知ることができるだけではなく,その濃度や拡散係数,酸化還元電位や電極反応速度などを決定することができる.通常,電流-電位曲線の測定は,作用電極,対極,照合電極の3電極を用い,ポテンショスタットと関数発生器(ポテンシャルスイーパー)により,電極電位を適当な電位走査速度で走査しながら電流を測定する(ボルタンメトリー).この場合,電流-電位曲線はボルタンモグラムともよばれる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報