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酸化還元電位 さんかかんげんでんいoxidation-reduction potential

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

酸化還元電位
さんかかんげんでんい
oxidation-reduction potential

物質の酸化力または還元力の強さを示す尺度。酸化体と還元体の両方を含む溶液中に白金のように安定な電極を入れ,酸化体・還元体と電子授受の平衡に達したとき,白金極の電極電位をもって表わす。酸化体と還元体の活量が1のときの電位を標準酸化還元電位という。酸化還元電位は,次のネルンストの式によって与えられる。

EE0+(RT/nF) ln (a0/ar)

ここで a0ar は酸化体,還元体の活量,n は授受電子数,R気体定数T は絶対温度,Fファラデー定数E0 は標準酸化還元電位である。

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デジタル大辞泉の解説

さんかかんげん‐でんい〔サンクワクワンゲンデンヰ〕【酸化還元電位】

酸化するものと還元するものとからなる溶液中で、白金電極と標準水素電極との間に生じる電位差

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百科事典マイペディアの解説

酸化還元電位【さんかかんげんでんい】

たとえばCu2(+/)イオンとCu(+/)イオンのように互いに電荷を授受して可逆的に変わる2種類のイオン(酸化体および還元体という)を含む溶液に,白金などの電極(それ自身は変化を受けず,電子の授受のみ行う)をつけたときに溶液‐電極間に現れる電位差。

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岩石学辞典の解説

酸化還元電位

oxidation potential, electrode potential, reduction potential, redox potentialとも呼ぶ.H2=2H+2eの反応で(eは電子),電子が水素分子から移動する場合で,すなわち水素が酸化して水素イオンとなる反応を標準とした,相対的な反応のポテンシャルをいう.この反応の酸化ポテンシャル(EoまたはEh)は0 ボルトで,他の酸化反応が決められ,酸化還元ポテンシャルは両端を0として計算される.酸化還元ポテンシャルは,反応物質の濃度およびpHによって変化する.pHのような環境の酸化還元ポテンシャルは,鉱物の形成や溶液の中に特定の元素が濃集する要因として重要である[Mason : 1949].

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栄養・生化学辞典の解説

酸化還元電位

 レドックス電位ともいう.物質が酸化されやすいか還元されやすいかの指標となる数値.

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世界大百科事典 第2版の解説

さんかかんげんでんい【酸化還元電位 oxidation‐reduction potential】

酸化還元電極平衡電極電位で,酸化電位oxidation potentialともよばれる。標準水素電極に対して測った値で表すのが普通である。酸化還元反応 Ox+ne⇄Red(eは電子,nは反応に関与する電子の数)に対する酸化還元電位Eは EE゜-(RT/nF)ln(aRed/aOx)で与えられる。ここで,Rは気体定数,Fはファラデー定数,Tは絶対温度,aRedおよびaOxはそれぞれ還元体Redおよび酸化体Oxの活動度(活量),またE゜はこの電極反応の標準電極電位で,これを標準酸化還元電位という。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

酸化還元電位
さんかかんげんでんい
oxidation-reduction potential

電子移動で共役関係にある酸化体と還元体の溶液に、白金板のような不可侵電極(それ自身は酸化還元反応に関与しない不活性な物質の電極)を浸したときに現れる電位で、標準電極電位と同じく標準水素電極との電位差で表す。酸化体をOx、還元体をRedとし、それらが、
  Ox+neRed (1)
の関係にあるとき、OxとRedの活量をaOaRとすれば、酸化還元電位E
  EE0-(RT/nF)loge(aR/aO) (2)
で与えられる。ここでRは気体定数、Tは熱力学温度(絶対温度)、Fはファラデー定数で、E0aRaO=1の場合の電位であり、標準酸化還元電位という。
 一般に標準酸化還元電位の高い系での酸化体は強力な酸化剤であり、低い系での還元体は強力な還元剤となる。また、(1)、(2)の表現で与えられる電位を単に還元電位reduction potentialとよび、(1)の左右を交換して(2)の符号が逆転する表現で与えられる電位を酸化電位oxidation potentialということもあるが、現在では還元電位による方式が広く採用されている。[岩本振武]

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