電胎版(読み)でんたいばん

精選版 日本国語大辞典 「電胎版」の意味・読み・例文・類語

でんたい‐ばん【電胎版】

  1. 〘 名詞 〙でんきばん(電気版)印刷知識(1950)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「電胎版」の意味・わかりやすい解説

電胎版
でんたいばん

電気版ともいう。電気分解を利用してつくる凸版類の複製版の一種。原版 (活版,網版,線画凸版,原色版など各種) に鉛,鑞,プラスチックなどを強圧して雌型をつくり,これに各種の方法で電導性を与えて銅,鉄,ニッケルなどを電気メッキして,がら版をつくる。これをはがし,裏に鉛合金を流し込んで補強,一定の厚さに削って仕上げる。さらに表面にクロムメッキを施すことが多い。これに台金を取付けるか,湾曲機にかけて成形するかで,平版にも,丸版にもなる。複製版のなかでは最も原画の再現能力が高く,また耐久力も強いので,精度の高い高級な印刷物を量産するのに適している。

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世界大百科事典(旧版)内の電胎版の言及

【製版】より

…また,活字の原版から紙型をとり,これに鉛合金を流し込んで作る鉛版も機械的製版であり,原版からプラスチック型をとり,さらにこの型からプラスチック版やゴム版を作るのも機械的方法である。日本ではあまり行われないが,原版から電型(鉛,蠟,プラスチックなどで原版から型取りした凹凸反対になっている型)をとり,電気分解を利用して電型の上に金属を電着させて作る電鋳版(電気版,電胎版ともいう)も機械的な製版方法といえる。
[写真的方法による製版]
 いわゆる写真製版photomechanical processと呼ばれているもので,活版とその複製版を除いてほとんどがこの方法によっている。…

※「電胎版」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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