需要関数(読み)じゅようかんすう(英語表記)demand function

精選版 日本国語大辞典 「需要関数」の意味・読み・例文・類語

じゅよう‐かんすうジュエウクヮンスウ【需要関数】

  1. 〘 名詞 〙 ある財に対する需要量と価格との関係を示す関数。一般に価格が上がれば需要量は減少し、価格が下がれば需要量は増加するが、財によっては逆になることもある。

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改訂新版 世界大百科事典 「需要関数」の意味・わかりやすい解説

需要関数 (じゅようかんすう)
demand function

市場条件の変化に対応して買手の計画する需要量がどのように変化するかを関数の形に書き表したもの。個別主体の個別需要関数と,市場に集計量として現れる市場需要関数とに区別されるが,一般にxiを第i財の需要量,pjを第j財の価格とするとき,需要関数はxiDip1p2,……,pj,……,pn)と表される。ただし,nは関連するすべての財の種類の数である。そのうちxiに最も大きな影響を及ぼすのは,それ自身の価格piであるが,第i財と代替的関係にある財の価格が上昇すればxiは増加し,第i財と補完的関係にある財の価格が上昇すればxiは減少する。需要関数をpixiからなる平面に投影して描いたものは需要曲線demand curveと呼ばれる。したがって,pi以外の財価格の変化の影響は,需要曲線のシフトとして表すことができる。市場需要関数は,市場供給関数とともに市場均衡を記述するうえで重要な役割を果たす。なお,需要関数については,通常の需要計画量に関する観念的需要関数のほかに,家計が実現しえた所得をも要素として取り入れた有効需要関数が考えられている。
供給関数
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世界大百科事典(旧版)内の需要関数の言及

【一般均衡理論】より

…彼はその所得と価格のもとで効用を最大にするように各生産物とサービス(彼の余暇を含む)の需要量を決定するものと仮定すれば,その最適解は諸価格と所得に依存して決定される。この対応関係は各財について一つずつ定まるが,それが彼の需要関数を与えることになる。市場の需要関数は,それを個人について合計することによって得られる。…

※「需要関数」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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