国指定史跡ガイド 「霊雲院庭園」の解説
れいうんいんていえん【霊雲院庭園】
京都府京都市右京区花園妙心寺町にある庭園。霊雲院は1526年(大永6)、薬師寺備後守国長の母である清範尼(せいはんに)が大休宗休(だいきゅうそうきゅう)を請じて建立したもので、妙心寺四派本庵の一つである。方丈の前庭と書院(御幸の間)の庭が、1931年(昭和6)に国の名勝および史跡に指定された。方丈庭園は方丈の南と西に広がる白砂敷のなかに、3個の庭石と石灯籠1基を据え植栽をほどこした簡素な平庭。書院は、大休宗休に帰依した後奈良天皇の行幸の際の居室として設けられ、書院庭園は、南から西に鉤形をなす狭い土地に展開する。南東隅に枯れ滝の石組みが作られ、西側空間は小さな庭石と数本の高木を配置した閑雅な小庭である。JR山陰本線花園駅から徒歩約10分。