精選版 日本国語大辞典 「露点温度」の意味・読み・例文・類語
ろてん‐おんど‥ヲンド【露点温度】
- 〘 名詞 〙 =ろてん(露点)
空気中の金属を冷やすと、金属の表面に露ができる。そのときの金属の表面温度を露点温度または単に露点という。金属の箱の中にエーテルを入れ、空気を吹き込んで蒸発させて金属の表面を冷やすと露ができる。コップに氷水を満たすと、夏などにはコップの表面に露がつくのと同じ仕組みである。エーテルの中に水銀温度計を挿入して温度を測る。これが露点温度である。エーテルのかわりに電気的に冷やす方法(サーモエレメント)、熱電対などで金属表面温度を測る方法、露の発生を光学的に検出する方法などがいろいろとくふうされている。気象観測用の露点計としてはデューセルdewcelが知られる。
[大田正次・股野宏志]
…空気に接した平らな物体の表面温度を下げていく場合,空気中の水蒸気が凝結(または昇華)して物体の表面に露(または霜)を結びはじめるときの温度を露点または露点温度という(なお,霜を結ぶ点を特に霜点frost‐pointまたは霜点温度と呼ぶことがある)。これは空気中の蒸気圧が飽和蒸気圧に等しくなるような温度を表す。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」