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靖国神社参拝問題 やすくにじんじゃさんぱいもんだい

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知恵蔵2015の解説

靖国神社参拝問題

小泉首相が靖国神社への参拝を継続し、国内外で大きな政治問題になった。靖国神社参拝をめぐり最初に政治問題になったのは、1985年8月15日の中曽根首相の公式参拝。それへの内外からの批判を受けて、86年8月後藤田官房長官が談話で「(78年に合祀<ごうし>された)A級戦犯に対して礼拝したのではないかという批判」を招いたことを反省するとして、以後、参拝を取りやめていた。2001年4月に就任した小泉首相は総裁選時から参拝を明言し、就任以降も姿勢を崩さず、そのため中国・韓国は外相会談などの折に日本側に再考を強く求め続けていた。01年8月15日が近づくにつれて両国は姿勢を硬化させたため、最悪事態を回避すべく、小泉首相は8月13日に前倒しして参拝した。02年4月21日、首相は春季例大祭に合わせて靖国神社を参拝、同時に終戦記念日には参拝しない意向を表明した。これに対し同年秋のメキシコでの日中首脳会談で中国は強く参拝中止を求めた。03年には1月14日、04年には1月1日、戦後60年にあたる05年には10月17日に参拝した。中国・韓国の批判は靖国神社のA級戦犯の合祀に加えて教科書問題なども絡んだ歴史認識に向けられており、これに対し小泉首相は「二度と悲惨な戦争を起こしてはならないという不戦の誓い」のためと説明している。06年9月の自民党の総裁選でこの問題が争点となるなか、注目された8月15日に参拝を強行した。それに対して中国・韓国は抗議したが、以前より抑制されたものであった。9月の自民党の総裁選で勝利した、安倍晋三官房長官が総裁・首相となり、07年9月には安倍首相退陣の後、福田康夫元官房長官が自民党総裁・首相に就任した。両首相とも、靖国神社への公式参拝は見送っている。

(高橋進 東京大学大学院法学政治学研究科教授 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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