静川村(読み)しずかわむら

日本歴史地名大系 「静川村」の解説

静川村
しずかわむら

[現在地名]本宮町静川

野竹のだけ村と愛宕あたご(五〇八メートル)を隔ててその東にあり、村内をうけ(現大塔川)南西から北東に貫流する。永禄五年(一五六二)より天保一一年(一八四〇)まで書継がれた某寺算用状(湯川家文書)に静川守坊源八の名がみえる。慶長検地高目録によると村高一三三石余、小物成九・三二二石。「新宮領分見聞記」には高一五三石余、家数一一〇とあり、和歌山藩新宮領で受川組に属し、天保郷帳では一八七石余に増加。山間の村であるが、筌川が広く流れ、舟運がよいため、江戸時代には材木柴薪を生産して出荷し一時期栄えた(続風土記)

「続風土記」によれば村内に小祠一社と江月山宝泉ほうせん(現臨済宗妙心寺派法泉寺)があり、宝泉寺は前記某寺算用状に「静川 宝泉庵」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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