面指数(読み)めんしすう

百科事典マイペディア 「面指数」の意味・わかりやすい解説

面指数【めんしすう】

結晶軸を用いて結晶面を記載する数値。基準になる結晶面の標軸比(その結晶の軸率)をa:b:cとすると有理指数の法則から他のすべての結晶面の標軸比はHa:Kb:Lc(H,K,Lは有理数および∞)。このH,K,Lをそのまま面指数としてもよい(ワイス記号)が,普通はミラーの記号を用いる。すなわち,上記係数の逆数1/H,1/K,1/Lをとり,分母最小公倍数をかけた数値をそれぞれh,k,lとし,(hkl)を面指数とする。
→関連項目結晶系結晶軸

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の面指数の言及

【結晶】より

…結晶に成立する簡単な法則というのは,H,K,Lのおのおのは簡単な有理数,すなわち分数の形にしたときにその分子・分母ともにあまり大きな整数とはならないような有理数となるというもので,これを有理指数の法則という。
[面指数]
 H,K,Lの分母の最小公倍数をM,分子の最大公約数をDとし,MH/Dh,MK/Dk,ML/Dlとすれば,h,k,lは1以外の公約数をもたない整数のうち値の小さなものであり,HKLhklであるから,(1)はとなる。これらのh,k,lを面Pの指数といい,面Pを(hkl)によって表して,これを面記号という。…

※「面指数」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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