革島氏(読み)かわしまうじ

改訂新版 世界大百科事典 「革島氏」の意味・わかりやすい解説

革島氏 (かわしまうじ)

山城国葛野郡革嶋南荘(現,京都市西京区川島)を中心に活躍した中世武士。出身は清和源氏佐竹氏といわれる。佐竹昌義の五男義季は讒(ざん)にあって源頼朝より所領を没収され,近衛基通を頼って上洛し,同家領革嶋南荘に住んだ。その子義安のとき同荘の下司職に補任され,革島(嶋)をもって姓とした。9代幸政のとき足利尊氏に従って戦功があり,1336年(延元1・建武3)同荘領家職半分を地頭職として恩給された。その後16世紀中ごろまで同荘を中心に各地の散在田畠を買得し,経済的基盤を拡大させた。しかし戦国争乱が深まるとその影響を受け,1565年(永禄8)足利義輝松永久秀などに殺害されると,丹後栗田庄に難を逃れた。68年織田信長の入京とともに本拠地に帰り,70年(元亀1)に信長が朝倉氏と戦ったときには,越前に攻め入り功績をたて恩賞を受けた。しかし82年(天正10)山崎の戦明智光秀に属したため,以後は勢力を失った。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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