日本大百科全書(ニッポニカ) 「音量計」の意味・わかりやすい解説
音量計
おんりょうけい
オーディオ機器などにおいて時々刻々変化する音量の水準(レベル)を指示する計器。VU計ともいう。正確にいえば測定対象は音量そのもの(音の強さ)ではなく、音声を伝える電気信号の大きさで、人が感じる音量(音圧レベル)に比例するようデシベル目盛り(対数目盛り)で目盛られている。録音、ミキシング、送信などの際に音量を監視・調節するために用いている。一般に音声信号の時間的変化は複雑で非常に速く、これをそのまま指示することは前述の目的に適さないため、音量計には実用に適した一定の慣性(時定数)が与えてある。すなわち、1000ヘルツの波を突然に加えたとき、0.3秒後に目盛りが所定の値の99%に達し、そのときの振れすぎが1~1.5%となるように取り決められている。
[三井清人]