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領邦主権 りょうほうしゅけんLandeshoheit

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

領邦主権
りょうほうしゅけん
Landeshoheit

神聖ローマ帝国諸侯が自己の支配する領邦 Landに対して保持する各種の主権の総称。 1220,1231年の「諸侯法」により皇帝から領内の関税徴収権,貨幣鋳造権,裁判権などの政治的権利を承認された諸侯は,中世末期から宗教改革時代にかけて,領邦内の教会に対する支配権をも獲得し,皇帝 (ドイツ王) 権の犠牲において領邦の主権者としての地位をいっそう強めた。しかし領邦内の特権諸身分 (等族) が力をもっているところでは,恒常的な課税の実施は困難であり,また中・小領邦の場合には 1495年の帝国改造によって設置された帝国最高法院に領民が控訴するのを防ぎえなかった。したがって三十年戦争後のウェストファリアの講和で自由な同盟締結権 (対外主権) が認められたのちも,一般に,領邦主権を完全な意味での近代的国家主権と同一視することはできない。プロシアやオーストリアのように絶対主義が樹立された領邦を別として,領邦主権が完成するのは,1806年ナポレオン1世の保護のもとでのライン同盟の形成と,それに続く帝国体制の消滅を待たねばならなかった。 (→諸侯の利益のための協定 )

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