頬被・頬冠(読み)ほおかぶり

精選版 日本国語大辞典 「頬被・頬冠」の意味・読み・例文・類語

ほお‐かぶり ほほ‥【頬被・頬冠】

〘名〙
① 頭から頬・あごへかけて衣服手拭(てぬぐい)などでおおい隠すこと。また、その人。ほおかむり。ほっかぶり。《季・冬》
※文机談(1283頃)三「見物のほうかぶりも申ける」
② 知っていながら知らないふりをすること。そしらぬふりをすること。関与しないこと。ほおかむり。ほっかぶり。
※実朝(1943)〈小林秀雄〉「吾妻鏡編者の頬被りして素知らぬ顔した文章がまことによく似合ってゐる」

ほお‐かむり ほほ‥【頬被・頬冠】

〘名〙
① =ほおかぶり(頬被)①《季・冬》
幸若景清(室町末‐近世初)「ちゃうけんのけさを以てほふかむりを仕り」
※話の屑籠菊池寛〉昭和八年(1933)四月「頬かむり主義的に、だまって居られるのは」

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