頭蓋容量(読み)とうがいようりょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「頭蓋容量」の意味・わかりやすい解説

頭蓋容量
とうがいようりょう

頭蓋腔容量で,脳の大きさに近い値を示す。頭骨の大後頭孔から粟などを入れてはかる。リーと K.ピアソンによって,頭長(L),頭幅(B),頭高(H)との間に回帰式が得られている(単位は mm)。

生体
Ccm3=0.000337×(L-11)×(B-11)×(H-11)+406(男)
Ccm3=0.0004×(L-11)×(B-11)×(H-11)+206.6(女)
頭骨
Ccm3=0.000337・L・B・H+406(男)
Ccm3=0.0004・L・B・H+206.6(女)

ヒトの進化の過程で,アウストラロピテクス(約 500cm3),ホモ・エレクトゥス(約 950cm3),ホモ・サピエンス(約 1350cm3)へと頭蓋容量がしだいに大きくなる傾向が認められる。

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百科事典マイペディア 「頭蓋容量」の意味・わかりやすい解説

頭蓋容量【とうがいようりょう】

脳頭蓋の容量。頭蓋腔の大きさは脳の大きさにほぼ比例するので,これを計測することは動物の比較上重要な意義をもつ。人類は他の動物に比べてきわめて大きい。たとえばチンパンジー320〜480cm3,ゴリラ340〜752cm3,猿人435〜600cm3,原人775〜1225cm3,新人1400〜1500cm3である。

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