…株式会社は増資をするに際して新株を発行するが,新株の発行価額を券面額とする(額面発行)増資を額面増資という。これに対して,新株の発行価額を時価とする増資を時価発行増資,額面よりは高いが時価よりは低いある価格にする増資を中間発行増資という。…
…株式会社は増資に際して新株を発行するが,新株の発行価額をそのときの時価を基準に定める発行方法を時価発行,時価発行による増資を時価発行増資という。これに対して新株の発行価額を券面額とする場合,それぞれ額面発行,額面発行増資という。また時価と券面額の中間のある価額で新株を発行する場合,それぞれ中間発行,中間発行増資という。…
…(1)株主割当て 株主に新株引受権を与えて発行する方法。かつては新株は,株式市価にかかわらず,額面で発行される(額面発行)のが慣行であった(〈額面増資〉の項参照)。株主は新株を引き受けないと損をするため,事実上引受けが強制され,その結果,資金調達が確実にできるので会社には便利であるが,反面,手取金は券面額だけであり,これは全部資本に組み入れられる(商法284条ノ2‐2項)から,資金コストは高くつく。…
…株主割当増資の手順は,(a)取締役会で増資を決議,(b)一定の日(割当日)を定め,その日の株主名簿に記載されている株主に対し所有株数に応じて新株を割り当てる,(c)一定期日(株式申込期日)までに株式の申込みをしないときは新株引受権がなくなる旨を株主に通知し,(d)申込期日までに申込みのなかった株式および割当ての結果1株未満の割当不能の端数株式は切り捨てることができるが,通常は公募の方法で株金を徴収し全額の払込みが完了する。新株式の発行価額は額面株式においては額面金額を下回ることができないので,額面価額にする(額面発行という)ことが一般的であるが(このため額面増資という言い方もある),最近では額面価額と時価の中間価額で発行する中間発行増資もある。 公募増資(時価発行増資)は,時価を基準に発行価額を定め,株主を広く公募するものである。…
※「額面発行」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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