顔繋ぎ(読み)カオツナギ

デジタル大辞泉 「顔繋ぎ」の意味・読み・例文・類語

かお‐つなぎ〔かほ‐〕【顔×繋ぎ】

[名](スル)
人に忘れられないように、折に触れて訪問すること。
間に立って、知らない人同士をひきあわせること。「有力者顔繋ぎをしてもらう」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「顔繋ぎ」の意味・読み・例文・類語

かお‐つなぎかほ‥【顔繋】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 顔出しをして、知り合いになること。相手に忘れられないように、時々あいさつに行くこと。
    1. [初出の実例]「物資をおくって政界や官僚に顔つなぎができたと言われている」(出典:ある小官僚の抹殺(1958)〈松本清張〉五)
  3. 未知の人同士を紹介すること。
    1. [初出の実例]「こっちゃに入って、顔(カホ)つなぎをしてくれと云ふのや」(出典:金(1926)〈宮嶋資夫〉一一)
  4. 芝居の地方興行などで、興行予定地に到着した役者たちが、その土地の名士、金主、大夫元(たゆうもと)などと行なう初対面儀礼、または、そのための宴をはること。また、それに類したこと。
    1. [初出の実例]「万太夫座の彌生狂言の顔つなぎの宴が開かれて居た」(出典:藤十郎の恋(1919)〈菊池寛〉四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android