顔面単純性粃糠疹(読み)がんめんたんじゅんせいひこうしん(英語表記)pityriasis simplex faciei

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「顔面単純性粃糠疹」の意味・わかりやすい解説

顔面単純性粃糠疹
がんめんたんじゅんせいひこうしん
pityriasis simplex faciei

俗にはたけという。顔面に,境界が比較的鮮明で,軽い色素脱失性の大小の円形病変が生じる状態。病変部は乾燥して,粃糠様に落屑するので,白っぽく粉を掃いたようにみえる。普通,自覚症状がない。発赤や丘疹がみられることもある。以前は顔面白癬と思われていたが,白癬菌は証明できない。思春期前の小児,特に男児に多く,思春期になり皮脂分泌がふえると自然に治癒する。症状は夏季に顕著になる。同様の病変が頭部に生じるものは頭部単純性粃糠疹,顔面と頭部に生じるものは顔面頭部単純性粃糠疹と呼ばれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の顔面単純性粃糠疹の言及

【はたけ】より

…学童期の子どもの顔面にみられる,比較的境界鮮明な,円形または楕円形の,やや白く見える不完全脱色素斑。医学的には顔面単純性粃糠(ひこう)疹pityriasis simplex facieiという。表面には細かな落屑(らくせつ)をつけ,粉をふいたように見える。…

※「顔面単純性粃糠疹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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