家庭医学館 「類乾癬」の解説
るいかんせん【類乾癬 Parapsoriasis】
類乾癬は、「乾癬」と同様、非感染性の慢性炎症性皮膚疾患です。いまだに原因も病気の種類もはっきりせず、皮膚科専門医の間でも理解・解釈が定まっていません。一般には、乾癬に似た赤くてカサカサしたできものととらえられますが、その大きさ、色合いは千差万別です。
[検査と診断]
類乾癬と呼ばれる慢性の皮膚症状のなかに、皮膚(ひふ)T細胞性(さいぼうせい)リンパ腫(しゅ)(菌状息肉症(きんじょうそくにくしょう)(コラム「皮膚悪性リンパ腫」))が含まれていることがあります。このリンパ腫の悪性度は低いのですが、なかには10~20年経過して腫瘍(しゅよう)になったり、リンパ節や内臓に転移することもあるため、類乾癬症状をもつ患者さんは皮膚の病理組織検査が必須です。
[治療]
治療には、光線療法、副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモン(ステロイド)の外用療法が有効です。