風来(読み)フウライ

デジタル大辞泉 「風来」の意味・読み・例文・類語

ふう‐らい【風来】

風に吹き寄せられたように、どこからともなくやって来ること。また、その人。
案内者などのやっかいにならない―の田舎者」〈寅彦・案内者〉
遊里で、初めての客。初会の客。
「お茶屋もない―のお客に」〈人・籬の梅・四〉

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精選版 日本国語大辞典 「風来」の意味・読み・例文・類語

ふう‐らい【風来】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 風に吹きよせられたように、どこからともなく来ること。住所不定で落ち着かないこと。気まぐれなこと。役に立たないこと。また、その人。風来人。風来坊風来者
    1. [初出の実例]「身が生国は大日本、風来とは舌長し」(出典:浄瑠璃・国性爺合戦(1715)千里が竹)
    2. 「そんなら汝(てまへ)は風来で遊んでるのか」(出典真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝〉八三)
  3. 遊里で、初めて来た客。初会の客。また一般に、紹介者もなく突然に来た客。
    1. [初出の実例]「お茶屋もない風来(フウライ)のお客に」(出典:人情本・春色籬の梅(1838‐40頃)一二)

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