朝日日本歴史人物事典 「飛鳥井雅庸」の解説
飛鳥井雅庸
生年:永禄12.10.20(1569.11.28)
安土桃山・江戸前期の公家。初名雅継,雅枝。飛鳥井雅敦の長男。慶長18(1613)年1月従二位に叙せられ,元和1(1615)年12月権大納言に任じられた。家職の和歌,蹴鞠にすぐれ,道澄(聖護院,照高院)より古今伝授を受け,のちに後水尾天皇に蹴鞠を指南した。文禄3(1594)年豊臣秀吉の吉野花見に同行し,さらに高野山参詣にも従った。また,駿府において徳川家康に『源氏物語』の奥義を伝授するほか細川忠興,島津家久らへ蹴鞠を指南した。詠歌に『入道大納言雅庸卿百首』,日記に『雅継卿記』1冊が残されている。
(藤田恒春)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報