香菓(読み)かくのこのみ

精選版 日本国語大辞典 「香菓」の意味・読み・例文・類語

かく‐の‐このみ【香菓】

〘名〙 (実に高い香りがあるところから) 橘(たちばな)の実の異称。かくのみ。
古事記(712)中「天皇、三宅連等の祖、名は多遅摩毛理を常世の国に遣して、登岐士玖能(ときじくの)迦玖能木実(カクノこのみ)を求め令めたまひき〈略〉其の登岐士玖能迦玖能木実(カクノこのみ)は是れ今の橘ぞ」

かく‐の‐み【香菓】

〘名〙 (「かぐのみ」とも) =かくのこのみ(香菓)
書紀(720)垂仁九〇年二月「九十年の春二月の庚子の朔に、天皇、田道間守に命せて、常世国に遣して非時香菓〈香菓、此をば箇倶能未(カクノミ)と云ふ〉を求め令む」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android