香附子(読み)こうぶし

漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 「香附子」の解説

こうぶし【香附子】

漢方薬に用いる生薬(しょうやく)の一つ。カヤツリグサ科ハマスゲ球茎(きゅうけい)を乾燥したもの、またその精油。「婦人の聖薬」ともいわれ、頭痛月経痛などに対する鎮痛作用があり、神経症月経不順にも用いる。更年期障害月経不順、産前産後の神経症に効く女神散(にょしんさん)、月経不順、血の道(みち)症、更年期障害に効く芎帰調血飲(きゅうきちょうけついん)神経性胃炎、更年期障害に効く香蘇散(こうそさん)などに含まれる。

出典 講談社漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の香附子の言及

【ハマスゲ(浜菅)】より

…全世界に分布する雑草で,砂地に多いが,畑地に入ると除きにくい害草となる。 塊茎にはデンプンのほかにセスキテルペン(炭素数15のテルペン)を含む精油があって,塊茎を乾燥したものが日本薬局方第二部の香附子(こうぶし)である。他の生薬と配合して,肝機能障害,胃痛,腹痛,通経,鎮痛の効がある。…

※「香附子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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