馬持(読み)うまもち

精選版 日本国語大辞典 「馬持」の意味・読み・例文・類語

うま‐もち【馬持】

〘名〙
① 馬の持ち主。また、馬を貸して、貸し料を取ることを業とする人。馬主(うまぬし)
※狂歌・詠百首誹諧(16C後)「百敷大宮人の馬もちはさくらがりして今日もくらしく」
② 馬の取り扱い方。
浄瑠璃・鑓の権三重帷子(1717)上「馬持が好いゆへに、其の月毛一両年めっきりと能くなった」
武士の中で乗馬を持つことを許されたもの。のちに武士の家格を表わすようになった。
※典制彙纂(金沢藩)行状節倹下・文政三年(1820)八月「高知之人々は格別、馬持以下之小身にては、シテ・ワキ四物全く相揃、慰に仕候義は潜上之至に候」

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デジタル大辞泉 「馬持」の意味・読み・例文・類語

うま‐もち【馬持(ち)】

馬の持ち主。馬主。
馬の賃貸しをする人。
武士で馬を持つことを許されていた人。のちに、武士の家格を表すようになった。
馬の取り扱い方。馬の世話
「―が好いゆゑに、其の月毛も一両年めっきりとよくなった」〈浄・鑓の権三

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