馬筏(読み)ウマイカダ

デジタル大辞泉 「馬筏」の意味・読み・例文・類語

うま‐いかだ【馬×筏】

流れの急な大河騎馬で渡るときに、数頭の乗馬を並べつないで筏のようにすること。また、その隊形
つはもの三千余騎、一度さっと打ち入って―に流れをせきあげたれば」〈太平記・八〉

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精選版 日本国語大辞典 「馬筏」の意味・読み・例文・類語

うま‐いかだ【馬筏】

〘名〙
① 流れの急な大河などを騎馬で渡るときにとる隊形を、いかだにたとえていった語。数頭の馬を横に並べて、川を渡る方法。強い馬を上流に、弱い馬を下流に配置する。馬の筏。
山槐記‐治承四年(1180)五月二六日「或又雖深淵、以馬筏郎等二百余騎渡河」
※太平記(14C後)八「佐用上月(かうつき)の兵三千余騎、一度に颯(さっ)と打入て、馬筏(イカダ)に流をせきあげたれば」
② 馬を運ぶためのいかだ。

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